二次相続の相続税を考慮する

相続税というのは被相続人の配偶者にはかなり優遇されています。
それは配偶者は被相続人の相続財産を築くのに貢献したとされることや、同一世代間での相続である事から次の相続までの期間が短いこと、配偶者の今後の生活の保障のためとされています。
例えば父親が亡くなった場合、母親と子供二人が残されたとします。
遺産を妻は半分、子供は四分の一ずつを相続します。
これを一次相続とします。
この場合母親は配偶者控除を適用して遺産が相続できますが、次にこの母親が亡くなった際の相続が問題です。
この母親からの相続が二次相続で、母親が父親から受け継いだ遺産と母親の遺産を合わせたものを子供二人が相続する事になります。
つまり結果的に子供たちは高額な相続税を支払う必要が出てくるのです。
それを避けるために、一次相続の時点で子供の相続分をあえて増やしておくのも一つの方法です。
その時点で損したように思えても一次相続と二次相続の相続税を合わせて考えたらその方が税負担を減らせます。
配偶者控除で相続税を免れるからと母親が多く相続してしまい、結局は二次相続で子供に高額な相続税負担を強いるのは親としても避けたいものです。

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